日本が誇る精密機器メーカーが作るとモバイルプリンターもこうなる

以前までは高価だったPOSレジも、現在はタブレット型やクラウド型のPOSレジが登場し、多機能なものが比較的安価で購入できるようになりました。そのため、レジ導入の敷居が下がりつつあり、たくさんの店舗でPOSレジが利用されています。
しかし、飲食店でクレジットカード決済をしたら、レシートが発行されなかったという経験をした人も、中にはいるのではないでしょうか。これには、POSレジに連動するプリンターが、特に高価な場合があるという背景があるのです。
そんな中、市場の要望に応えるために日本の誇るサーマルプリンターのトップメーカーであるセイコーインスツル株式会社(SII)が革命的なモバイルプリンターを開発してくれました。そのレシートプリンターは「MP-B20」。
今回は「MP-B20」の特徴について、余すことなく紹介していきます。
この記事の目次
レシートプリンターの種類
レシートプリンターは、大きいものから小さいものまで、さまざまな種類のものがあります。
以前は、POSレジといえば、ディスプレイ、キーボードやキャッシュドロアなどと一緒にレシートプリンターも本体に組み込まれ、大きくて高価なものが一般的でした。最近では、タブレット型POSレジの横に置いて使用する小型プリンターが登場しています。
小さなレシートプリンターであっても、以前は価格帯が高めである40,000円以上が相場。中小規模の店舗や店舗数が多い企業では、導入に経費が大きな負担となるのが実情でした。
これからの時代、レシートって必要?
電子取引が増え、ペーパーレス化が進む昨今でも、紙のレシートが姿を消す日はまだまだやって来そうにありません。特に、クレジットカード決済の控えは、事業者側にとっても消費者側にとっても、重要な書類となります。
さらに、2019年10月に消費税増税に伴ってスタートした軽減税率制度や、これからはじまるインボイス制度とともに、お店にとって「レシートの発行」は今後さらに大事な施策となることになりました。それでは、MP-B20の紹介の前に、軽減税率対策とインボイス制度について少し触れてみましょう。
●軽減税率制度とは | |
特定の商品やサービスのみ、2019年10月1日以降も消費税を10%に引き上げず、8%のまま据え置く制度。 | |
税率 | 標準税率 10% |
軽減税率 8% | |
対象品目 | 酒類・外食を除く飲食料品 |
週2回以上発行される新聞(定期購読契約に基づくもの) |
●インボイス制度とは |
2019年10月1日から始まる複製税率制度に対応するため、取引ごとに税率を区分した適格請求書等保存方式のこと。仕入税額控除を受ける時に、適格請求書の保存が必要となり、4年間の経過措置を経て導入される予定。 |
これらの制度により、売り手側には「取引の相手方(課税事業者)の求めに応じて、取引ごとに税率を区分したレシートを発行する義務(適格請求書を交付することが困難な一定の場合を除く)」及び「交付した適格請求書の写しを保存する義務」が課せられます。
一方買い手側は、「取引ごとの税率など、一定事項を記載した帳簿及び請求書等の保存」が、仕入税額控除の要件となるのです。
このように、今後は「売る立場」「買う立場」両方の店舗が、売買された商品の消費税は「8%」なのか、「10%」なのかをレシートに記載することが、必須になるということになります。つまり、「紙レシートの需要は今後もなくならず、ますます重要になる」ということになりますね。
コンパクトなのに高性能、コスパ最高のモバイルプリンター「MP-B20」
MP-B20の最大の特徴は、「コンパクトで高性能」であること。手の平サイズでありながら、モバイルプリンターとしての働きぶりにはきっと満足できるはず。まさに、「大は小を兼ねない」小型プリンターといえるでしょう。
MP-B20は、性能がギュッと集約されたプリンターでありながら、価格的には手に入れやすくコスパも最高です。高性能と高いコスパを実現できたのは、日本が誇る精密機器メーカーであるセイコーが手掛けたからこそ。
それでは、MP-B20の魅力にさらに詳しく迫ってみましょう。
いろいろなシーンにも馴染むスタイリッシュなデザイン
MP-B20の特徴のひとつが、コンパクトで無駄をそぎ落としたスタイリッシュなデザイン。すっぽりと手のひらに収まり、省スペースでの作業が実現します。カラーもシンプルなブラック。
飲食店、アパレル店、雑貨店、美容室やエステなどのサロンなど、どんなお店でもインテリアを邪魔せずにお店の空間になじみます。
ベルトクリップで身に付けて、持ち運んで使用するときもスマートさを発揮。MP-B20はどんなファッションやユニフォームにも合い、あらゆるシーンでもあなたの仕事を妨げません。
気軽に持ち運べるサイズなのに実は高機能
前述のとおり、MP-B20の特徴はコンパクトなサイズ。国内外のモバイルプリンターの中でも、サイズの小ささと軽量さはトップクラスを誇ります。
重さはわずか180g。iPhoneの最新型「iPhoneⅩR」の重さが194gであることとくらべれば、どれほど軽いのかは一目瞭然です。そのため、ベルトクリップで引っかけ、携帯しながらの作業に最適。
「コンパクトで軽量」だからこそ、フットワークの軽さを生かして業務ができるのです。小さくても、プリンターとしてのクオリティも心配なし。印字速度は、80mm/secでスマートに印刷ができ、お客様をお待たせしません。また、操作ボタンは、「電源スイッチ」と紙送りを行う「フィードスイッチ」のみ。新人従業員やアルバイト店員でも、簡単に操作ができます。
充電にはUSBケーブルを使用するため、かさ張りがちな専用充電器やACアダプタなどは要りません。本体に直接USBケーブルを差し込む、またはUSBケーブルを差し込んだクレードルに本体を置けば、場所を取らずに簡単に充電ができます。
詳しいサイズについては、以下のとおりです。
MP-B20 寸法・重量
寸法 | W79×D110×H44mm※1 |
重量 | 180g※2 |
※1 突起部分を除く
※2 バッテリ装置、ロール紙、ベルトクリップを除く
コンパクトなのに強い筐体
MP-B20の魅力は、強い筐体にもあります。サイズについては前項でお伝えしましたが、MP-B20の小ささと軽さは、身に付けて仕事をしていてもプリンターを携帯しているということを忘れてしまうほど。
そのコンパクトさゆえに、ついついアクティブに動いてしまってもMP-B20のタフなボディなら安心です。MP-B20は、高さ1.5mからの落下耐性があり、万が一落としてしまっても業務を止めません。安心と信頼がある強度だから、業務に集中できます。
様々なOSに対応するフレキシブルさ
MP-B20はソフトウェアツールも多彩です。Windows Driverのほか、Android SDK/UtilityとiOS SDK/Utilityなど、ほとんどのOSに対応するDriverやSDKを準備しています。
スマートフォンとタブレットの連携をスムーズにしてくれるソフトウェアにより、インストールも簡単。豊富なソフトウェアが、ユーザーの開発を強力にサポートしてくれます。それでは、MP-B20の仕様を詳しく見てみましょう。
MP-B20仕様一覧
印字 | 方式 | 感熱ラインドット方式 |
ドット構成(dots/line) | 384 | |
ドット密度(dots/mm) | 8 | |
紙幅(mm) | 58 | |
印字幅(mm) | 48 | |
スピード(mm/sec)max | 80 | |
用紙外径(mm)max | Φ40 | |
文字構成(HxW dots) | 24 × 12, 24 × 24, 16 × 8, 16 × 16 | |
文字寸法(H×W mm) | 3.0 × 1.5, 3.0 × 3.0, 2.0 × 1.0, 2.0 × 2.0 | |
用紙 | サーマルロール紙 | |
文字種類 | コードページ(17page)、カタカナ文字セット、オプションフォント、ダウンロード文字、外字、JIS第一・第二水準漢字、NEC選定IBM拡張文字、IBM拡張文字 | |
バーコード種類 | UPC-A/E、 JAN(EAN)8/13、 ITF、 CODE39、 CODABAR、 CODE93、 CODE128、 PDF417、 QR Code、 MaxiCode、 Data Matrix、 GS1 Databar |
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電源 | Li-lon充電池 | |
通信方式 | USB、Bluetooth® | |
入力バッファ | 4Kバイト | |
コマンド形式 | ESC/POS™準拠 | |
切断方式 | ティアバー | |
落下耐性 | 1.5m ※1 | |
動作温度範囲(℃) | -10~50 | |
耐用寿命:耐摩耗性(km) | 50※2 | |
寸法(W×D×H mm) | 79 × 110 × 44※3 | |
質量(g) | 約180※4 | |
規格 | FCC、CE、VCCI | |
同梱品 | バッテリ、USBケーブル、ベルトクリップ、 サンプルロール紙 |
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オプション | 充電用クレードル | |
ドライバ | Printer driver、Android™(SDK)、iOS(SDK) |
※1 セイコーインスツル株式会社の規定による試験値であり、保証値ではありません。※2 推奨感熱紙使用のこと ※3 突起部を除く ※4 バッテリ装着、ロール紙・ベルトクリップ除く
iPad、iPhone、iPodは、米国およびその他の国で登録されたApple Inc.の商標です。
iPhone商標は、アイホン株式会社のライセンスに基づき使用されています。
IOS(iOS)は、米国およびその他の国におけるCisco Systems, Inc.の商標または登録商標であり、ライセンスに基づき使用されます。
Windows®は、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標または商標です。
Android™はGoogle Inc.の商標または登録商標です。
その他会社名、商品名は各社の商標または登録商標です。
引用元:セイコーインスツル株式会社
モバイルプリンター「MP-B20」が活躍するシーン例
MP-B20が、持ち運び可能なモバイルプリンターとしてのクオリティの高さを発揮するのはどんなシーンでしょうか。それは、運送業、飲食店、アパレル店でのレシート発行や決済など多岐に渡ります。
では、それぞれのビジネスシーンを例にとって、詳しく見ていきましょう。
イベント・移動販売でのキャッシュレス決済に
MP-B20は、イベントや移動販売など、店舗外や屋外での業務にも最適です。2019年10月から開始される「キャッシュレス・消費者還元事業」 を控え、最近では事業主によるキャッシュレス決済の導入は加速しています。
イベント会場や移動販売での利用シーン紹介の前に、「キャッシュレス・消費者還元事業」の概要を簡単に見てみましょう。
●キャッシュレス・消費者還元事業 | ||
2019年10月1日から始まる消費税率引き上げにより、小・中規模事業者での消費喚起を後押しし、「事業者」「消費者」の両方にキャッシュレス化を浸透させる狙いで行われるポイント還元支援事業。 | ||
実施期間 | 2019年10月~2020年6月までの9ヶ月間 | |
支援内容 | 消費者向け | 5%がポイントで還元される |
事業者向け | ・加盟店手数料率3.25%以下へ引き下げ、さらに国がその1/3を補助 ・端末導入費用負担ゼロ |
※上記は一般の中小・小規模事業者の場合。フランチャイズ等の場合は消費者還元2%、端末費用および加盟店手数料の補助はなし。
上の表で説明したとおり、キャッシュレス化は現在、国をあげて進められています。特に、多くのお店が立ち並び混雑を極めるイベント会場や、テイクアウトの料理やドリンクを提供する移動販売でのお会計は、現金がいらず、スピーディーに決済ができるキャッシュレス決済がマスト。今では、キャッシュレス決済が可能であることを示すボードを掲げる店も良く目にするようになり、利用できる決済サービスでお店を選ぶ消費者も増えてきましたね。
そんな中、MP-B20は持ち運びが便利なので、イベント会場や移動販売での極小のスペースでもモバイルプリンターとしての威力を発揮します。ベルトクリップで身に付ければ、プリンター置き場を確保する必要もなく、タブレット型のPOSレジと組み合わせれば広いレジ台のスペースは要りません。その分、作業場所や接客スペースに充てることができます。
レストランや居酒屋、屋台のイートインコーナーでテーブル会計を行えば、MP-B20を利用してその場でレシート発行が可能です。従業員がクレジットカードを持ってレジとテーブルを往復するのではなく、テーブルにいるお客様の目の前で決済を行うことはお客様にとっても安心感があります。また、お客様がレジで行列をつくることもないので、お客様、従業員共に負担が減ることが期待できますね。
そして、インバウンドの急速な増加、来年開催される東京オリンピック2020に向けてイベントが増えていく中、訪日外国人向けのキャッシュレス対応も事業者にとっては急務となります。特に、野外のショップや飲食ブース、屋台も増えていくでしょう。MP-B20は、ルミーズ株式会社が展開している、訪日客向けに特化したモバイル決済サービス「pCAT」にも対応可能です。
訪日客数の中でも特に多いのは中国からの観光客ですが、pCATは、中国で利用者の多い銀聯(IC)決済、Alipay、WechatpayなどのQRコード決済も利用できます。他にも、知名度の高いAirペイなど、MP-B20は、多くの決済システムについて利用が展開されています。
利用できる主な決済システムやPOSレジシステムは、次の通りです。
MP-B20が利用できる決済システム・POSレジシステム
名称 | 提供会社 | 詳細 |
Airペイ | 株式会社リクルートライフスタイル | クレジットカードのほか、電子マネーやQRコード決済、TポイントやPontaポイント等のポイントシステムなど26種に対応。決済手数料は業界最安水準。iPadやiPhoneと専用カードリーダーで手軽に運用が開始できるのが魅力。 |
Coiney | コイニー株式会社 | スマホやタブレット、インターネット環境があればいつでも簡単に利用できる決済サービス。Wechatpayで訪日観光客にも対応可。 |
Payment Meister | 株式会社フライトシステムコンサルティング | タブレットを使用した決済サービス。Apple Payをはじめ、コンタクトレスEMV、EMV、電子マネー、既存のシステムにも対応可能。 |
SaAT ポケレジ | ネットムーブ株式会社 | 日本でPCI P2PE認定を取得したのはSaAT ポケレジが初めて。独自の端末セキュリティを搭載しており、EMV・NFC対応カードリーダーでカード番号を持たないセキュアな決済が可能。 |
PAYGATE | 株式会社ロイヤルゲート | 磁器クレカ、接触ICクレカ、NFC、FeliCa系電子マネー、QRコード決済、共有ポイントにマルチに対応。Web決済の詳細確認や、売上集計、複数店舗一括管理も可能。 |
スマレジ | 株式会社スマレジ | iPadやiPhoneを利用した高機能クラウドPOSレジ。マルチな決済に対応可能なほか、アパレル向けの在庫管理、売上管理もできる。アプリで直接パスポートを読み取り、インバウンド向けのスピード免税販売にも対応している。 |
ぐるなびPay | 株式会社ぐるなび | 飲食店の注文入力、会計処理、テーブルごとの売上管理、勤怠シフト管理が行うことができる「ぐるなびPOS+」と連携し、さらに飲食店の業務効率化アップが可能。 |
pCAT | ルミーズ株式会社 | 中国決済、外貨建て決済、コンタクトレス決済など、訪日客が慣れ親しんだ機能が搭載された多通貨決済サービス。インバウンドのビジネスチャンスを逃がさない。 |
CAFIS Arch | 株式会社NTTデータ | クレジットカード、NFC、電子マネー、QRコード決済など、さまざまな決済手段が可能。飲食店のオーダーエントリーやアパレル店の運営管理のアプリとの連携やインバウンド対応も可能。 |
そして、運送業の宅配サービスや、ピザやお寿司など飲食物のデリバリーサービス、さまざまな集金業務による玄関先でのレシート発行にも、MP-B20は適しています。MP-B20のコンパクトさと軽さで、荷物を持っての移動も邪魔しません。
移動中、何らかの衝撃があっても、堅牢性が高いMP-B20のボディなら安心。そして、80mm/secの高速印刷で、お客様を玄関先でお待たせすることなく、スマートにお会計が可能です。
レジ周りのレシートプリンターとして
MP-B20はモバイルプリンターとしてだけでなく、もちろん通常のmPOS用としても使用可能。クレードルに置いてレジ周りで使用すれば、レシート用の小型プリンターとして活躍します。
モバイルプリンターとして身に付けても、レジ周りでレシートプリンターとして利用しても、シンプルでコンパクトな外観はその場に馴染み、業務をサポート。モバイルプリンターとして使用した後、レジに戻ってクレードルに置けば充電も簡単です。
サイズでもデザインでも主張しないMP-B20は、小さな脇役として大きな力を発揮してくれます。
タクシーでのクレジットカード決済対応に
クレジットカード決済が便利なタクシーでの会計時にも、MP-B20は活躍します。路上に車を停めての会計という状況から、特にスマートでスピーディーな会計が求められるのがタクシーです。
MP-B20であればレシートの高速印刷でお客様をお待たせしないだけでなく、限られた車中スペースでの利用という面でもメリットがあります。
最近では、オプションとしてUSBポートが付いている車も多く、USBポートがない場合も後付けや増設も可能なため、車中で充電しながら利用でき安心です。
タクシーで今よりキャッシュレス化が進めば、インバウンドの対応のほか、つり銭のストックや防犯面でもメリットがあるでしょう。Airペイではタクシーに導入する際の審査が可能なので、個人タクシーなどでも申し込みを検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ
お店にレジを導入する際、また、キャッシュレス対応による既存レジの入替や改修には、できるだけかかるコストを抑えたいところですよね。
- 軽量、コンパクト、落下耐性
- シンプルでスタイリッシュ
- 簡単充電で高速印刷
- あらゆるビジネスシーンやキャッシュレス決済に対応
- 19,800円(税別)という破格の金額設定
MP-B20は、上記のようなレシートプリンターとして満たしておきたい理想と、クリアすべき条件がすべて揃った端末といえます。
これから、レジやプリンター導入、既存レジのキャッシュレス化を考えている事業者は、これらの高いコストパフォーマンスを実現したMP-B20を検討してみてはいかがでしょうか。
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