2017年のPOSレジ市場規模・市場の流れ

こんにちは、レジチョイス編集部の竹内です。2016年はレジ業界では様々な出来事が起こりました。特筆することとしては、消費増税の延期やApple Payの日本上陸などがレジ業界に衝撃が走りました。これらのインパクトに対して各レジベンダーの動きが対応してくることが予想されます。今回は2016年におきた出来事をキッカケに、今後2017年度のPOSレジ市場や規模がどのように動いていくのかをレジチョイスで大胆予想していきます。

2016年POSレジ出来事一覧

2016年POSレジ関連ニュース年鑑
1月 NECはJ&J事業創造「J-TaxFreeシステム」と協業を開始。
2月 株式会社エスキュービズムが外国人対応免税セルフレジ・「スマレジペイメント」提供開始。
3月 予約台帳のトレタがPOSベンダー5社と連携。GoogleがHands Freeの実験開始。 FacebookとSquareが提携
4月 Airレジサービスカウンター」をビックカメラにてスタートスタート。富士通アイソテックPOS生産開始
5月 Orange OISとGMO Financial Gate の連携スタート。
6月 消費増税の2年半延期を正式発表。
7月 東芝テックがタブレット方マルチターミナル「SP-100」を発売開始。ID-POS分析システム「Distro」クラウドサービス開始。
8月 オラクルの「MICROS」POSシステム部門データ漏洩。POS+ビューティー登場。
9月 NEWプラットフォームズが、タブレットPOS「TWINPOSS」を発表。
10月 Apple Pay上陸、Airペイが電子マネーに対応。POS+FoodがPAYGATEと連携。スマレジ福岡に新ショールームオープン。ビジコム「POSレジSeavシリーズ」発表。
11月 軽減税率対象補助金の申請受付延期発表。
12月 Airペイ6大カードブランドに対応を発表。

 

2016年の出来事から読み取る市場の流れ

軽減税率対策補助金による高需要の継続

2016年に起こった出来事で特筆すべきことは、やはり6月の消費増税の延期ではないでしょうか。軽減税率などの設定により、食品を取り扱う小売店や持ち帰りを行う飲食増税延期にともない複数税率の設定ができるレジスターに買い換える必要性が出てきました。そのため政府は、軽減税率対策補助金を出すことにより店舗にレジの買換えを促しており、高い水準でレジ市場は動いておりました。その後、増税延期発表にともない一時はレジの交換を先送りにする店舗が出てきたために市場の動きは鈍りました。しかし、昨年11月に消費増税延期法が成立し、平成31年10月より消費増税日が決定したことにより再び年末にかけてレジ市場の動きが活発になりました。また軽減税率対策補助金の申請日が平成30年1月31日まで延期が決定したことで、引き続きPOSレジの買換え需要の継続が予測されます。

mPOS市場の拡大傾向

インターネット環境の充実や、WiFi環境の充実にともないクラウド管理等がスマホを始め当たり前になりつつあります。その中で、Airレジ・スマレジ・ユビレジといった3大mPOSメーカーのアカウントの増加は順調に数を伸ばしています。また、その後を追従しているIBSのPOS+、EC-OrangePOSやposcubeなども順調に市場を拡大しております。そのほかの市場の動きとしては、今までレガシーPOSを中心として市場シェアを占めている大手レジベンダーのタブレットPOSの提供を開始し、引き続きmPOS市場の拡大が予想されます。

Apple Pay上陸による決済方法の多様化

mPOS市場の拡大にともない、いち早くモバイル決済等に対応していたAirレジではありますが、同様にmPOSベンダーであるスマレジも昨年の2月にはペイメントサービスを開始しております。さらにAirレジは、Apple Payが上陸した10月に、電子マネーに対応するサービスを開始しました。また同様に、POS+FoodもPaygateと連携を開始することにより決済方法の充実を図ったものと考えられます。
2016年10月より来日したApple Payサービスは、電子マネー決済市場を大きく開拓しました。Apple Pay開始によりモバイルSuicaの会員数は約381万人だったものが、わずか2ヶ月で29万人も増加しました。増加し続けている電子マネー市場ですが、Apple Payによりさらなる市場拡大が起こり、結果として電子マネー決済の需要も高まります

環境および関連市場から予測するPOSレジの動き

人口増減からみる飲食業におけるレジ需要の予測

平成27年に行われた国勢調査の結果として、平成22年から日本の人口は94万7千人も減少していると報告されており、対象9年の調査以来始めての人口減少の結果がでたとされています。さらに、飲食業における求人数と求職者数の比率をみると、有効求人倍数は約3倍となっている状況です。つまり飲食業において人手不足が既に始まっているという現状になります。この人手不足を補う為にも、飲食業の業務効率化をするOESシステムと連動しているPOSレジシステムの導入を検討する業者が今後増えてくると予想されます。

レジベンダーおよび関連企業の実績

出典:東芝テックビジネスレポート(https://www.toshibatec.co.jp/file/92chukan_jigyou.pdf)

東芝テックの国内市場向けPOSレジシステム販売実績
国内におけるPOSレジ市場No1(2013年度時点で国内シェア52%)である東芝テックのPOSレジ実績をみてみると、2016年度通期の予測は4900億円で前期比8%減少とあります。しかし一方で営業利益は前年比で124億円増の140億円が予測されています。また上期の売上構成比として63%を占めるリテールソリューション事業において、国内のPOSレジ売上が好調であると発表しております。

mPOSむけの機器を販売しているスター精密の国内販売が好調

出典:スター精密株式会社「2017年2月期 第2四半期 決算資料」(http://www.star-m.jp/ir/files/material_2017_2.pdf)

mPOSに必要な周辺機器としてあげられるのは、レシートプリンタやキャッシュドロアーなどが挙げられます。これらの機器を中心にはんばいしている企業がスター精密株式会社になります。主要なmPOSベンダーのほどんどは、スター精密の商品を推奨し販売をしております。この精密株式会社の今期の実績予測として2016年9月に発表された2017年2月期 第2四半期 決算資料によると、国内のmPOS向けの販売が大幅に増加していると記載されています。

まとめ

補助金申請継続の発表を受け、今後も引き続きレジの需要は高い水準のままで推移されると考えられます。また飲食業を中心とした人手不足からくる業務効率化やコスト削減のために、今までの維持費の高かったレガシーPOSから比較的運用費用の安いクラウド管理型のmPOSへのリプレイスが昨年に引き続き進むと予測されます。
しかし市場規模としては、日本におけるレジを必要とする店舗が劇的に増えることは考えにくく、2013年の500億円程度から引き続きかわらないもしくは導入費用の低価格化により若干の減少が見込まれます。2017年はこのリプレイス需要をどこまで獲得できたかがレジベンダーにとっては重要なポイントとなるでしょう。また今まではmPOSの比較ポイントとしては、クラウド管理で場所にとらわれない売上管理・分析ができるかということでした。今後はApple Payの影響により、比較ポイントは決済方法の多様性と付属端末のスリム化がになってくるのではないでしょうか。